「とにかく萌子。早まっちゃ駄目よ、いいわね? あたしからも総務に説明するから」
「で、でも……」
「でもじゃない! 退職願なんか書いてみなさいよ、このあたしが一生許さないんだからね!」
「いや、あの、梨紗……」

 プツッ、と通話が切られた。
 一生許してもらえないのはキツいって……。でも、私がいる以上、チームが評価してもらえない。

「どうすりゃいいのよ……」

 ソファにごろんと横になり、私はそのまま目を閉じた。