観察日記

久々に頑張ったせいか、何時のまにか寝てしまったらしい。

朝の光に飛び起きるると藍ちゃんを探したが、藍ちゃんの姿はすでになく

ベッドの脇のテーブルにメモが残されていた。

メモに目を通すと「お母さんにばれない内に帰る!タクシー代だけもらっていくね!」

そう、かわいらしい文字で書いてある。

慌てて財布の中を確かめると、きっちり2千円だけ抜いてあった。

何だかんだ言っても藍ちゃんは真面目な子なんだな!

やっぱり隣の子に手を出すってのは、ちょっとまずかったかな?

どんな顔して藍ちゃんに会えばいいのか!

そんなことを考えながら家に戻った。

それから一週間、藍ちゃんに会うこともなく無事?に過ごしていたが

コンビニに寄った帰りに家の前で男連れの藍ちゃんにばったり会ってしまった。

何を話せば良いのか戸惑っていると、それを見透かしたかのように藍ちゃんが口を開いた。

『杉村さんこんにちわ、この人は修君っていって私の彼でーす。ラブラブだからって焼かないでね。

早く杉村さんも彼女探した方がいいよ』なんて普通にぬかしやがる。

こっちはどぎまぎして『おう!じゃあな!』って返事をするのが精一杯!

何やってんだか!俺。

色々心配して馬鹿みたいだな。

まあこの件はこれで終わりってこと、今度からは気をつけなきゃな。