その夜、ヤマトタケルに手を引かれ俯きがちに屋敷に帰ったましろを待っていたのは、いつものような蔑んだ目ではなかった。
「あの女の子、まさかましろ様……?」
「まるで別人みたいだぞ。あんなに可愛らしい人だったか?」
「隣にいる殿方は一体誰なのかしら?まるで王子様みたい」
「お二人、何だかお似合いに見えるな」
使用人たちが驚いた顔をしながらヒソヒソと話している。それほど自分は変われたのかとましろが驚いていると、ヤマトタケルと視線が絡み合う。彼はニコリと笑った。
「さすが俺、ましろをちゃんとお嬢様に変身させれた。せっかく綺麗になったんだから、前を向きなよ。下を向いてちゃ勿体無いじゃん」
ましろは地味な着物と袴ではなく、白い可愛らしい振袖を着ていた。大きな椿の柄が着物を華やかに見せており、新品の黒い編み上げブーツがおしゃれである。
ボサボサで伸び放題だった髪の毛は綺麗に整えられ、髪飾りをつけて結われている。顔には化粧も施され、地味なましろは華やかになっていた。


