「だからね那奈!りっくんは好きな人じゃないの!」



推しへの感情を言い表そうとすれば、まぁ熱も入る。


バン、と机に手をついて勢いのまま立ち上がる。


そしてバッと、人だかりができている、キラキラ笑顔のりっくんへ、両手を向ける。




「彼は!私の!最高オブ最高!な推しなのー!!!!」




熱が入った時の私の声は大きい、そして通る。


那奈にだけじゃなくてりっくんにも聞こえている。と思う。