聞こえてきたのは心地のいい声。
ビンゴ。大当たり。やっぱりいたのはその人_____りっくんだった。
そのまま中に入って、下駄箱の前に立つ。
私もりっくんと同じように靴を履き替えて、今一度ゆっくり、りっくんの方を見る。
見る、というか背の高いりっくんに対しては"見上げる"という表現の方が正しい。
「おはよう、りっくん」
「おはよ、蓮見」
私が笑顔を向ければ、りっくんも同じように返してくれる。
「今日はちょーっとだけ早かったね?学校近づいてもりっくんの姿見えないからちょっとだけ焦っちゃった」
「はは、今日は二分早く家出たからね」
言いながら顔を崩してくしゃっと笑うりっくんは、なんてかっこいいんだろう。
色白の肌によく似合う黒髪に、くりっとした二重の目に、薄い唇。
きっちり上までしめられたボタン、腕まくりされたシャツから見える腕。
本日も朝から貴方を拝めて幸せです。りっくんと同じクラスにしてくれて神様ありがとう。