わたしの推しはオオカミ王子さま




私はとても集中できたし、大嫌いな数学とも少しだけ分かり合えそうな気がしてきたけど……肝心のりっくんが自分の勉強を何もできなかったことには申し訳なさが募る。



私のようなど底辺に時間を割かせてしまって、心から申し訳なく思う。



「いいじゃん!推しとのハッピーパステルスタディータイムだよ!

それに汐架ちゃん数学の勉強したんだよ!?超偉いねえ!」


「いやいや、でも汐架ちゃんはりっくんのファンとして、りっくんの時間を奪っちゃったんだよ……?

そんなんじゃりっくんファンの中で叩かれるよ!汐架ちゃんはいつだってファンの鑑でいたいでしょ!?」



私の心の中の悪魔くんと天使ちゃんがバトルしています。
どちらが勝つのでしょうか、わからないけどいま現在はりっくんへの申し訳なさが勝ってる。ファンの鑑でいたいです。



勉強中も、カフェを出る時も散々伝えたけれど、もう一度私はりっくんに伝える。