わたしの推しはオオカミ王子さま



ブラック中のブラック。真っ黒なんて、爽やかな白馬の王子様には全く似合わない。


推しだって言ってもまだまだ知らないことはたくさんあるんだなぁ。



「じゃあ蓮見のそれ、甘い?」


「うん、ほとんどコーヒーの味しないよ」


「じゃあ……ちょっとちょうだい?」



…………チョット、チョウダイ?

聞いた瞬間に私の"動"の世界はストップ。



りっくんの目はキラキラ光っていて、邪なものは何一つ映っていない。


いや、映ってた。私という存在が煩悩の具現化だ。邪でしかない。


相変わらずりっくんの表情は変わらず、自分の言ったことの重大さに気づいていない。