わたしの推しはオオカミ王子さま



私がりっくんの一挙一動を懲りもせずガン見していたことに気づいたらしい。

さすがのりっくんもこんなに見られていては、気分が悪いよね……。


本来の目的は勉強なのに、気づいたら推しを目で追ってるんだもん、バカ汐架!



「ん?飲む?」


「……へ?」



思いもしなかった言葉に、素っ頓狂な声が出た。


気がついて視線を逸らした私に対してそんな提案をしたりっくんは、案外鈍感なのかもしれない。


私の興味は紙コップの中の液体、否、りっくんでしかないってのに。


なんの疑いもなく澄んだ瞳で見つめてくるりっくんは、私がその飲み物を飲みたくてこんなにも見ていたんだと本気で思ってるんだろうか。