「なに、なんでそんな難しい顔してるの?全然難しくないよ。簡単」 まだ、変わらない。いつも通りのみんなに見せる、まじめで優等生でプリンスな、りっくん。 キケンな匂いのするりっくんは、まだ現れない。 "簡単"とは、真実は果たして。 りっくんにとっては簡単でも、私には幼稚園の子どもでもできるようなことじゃないと簡単とは言えないんだからね! 多分私はいま、むっとして、構えてしまっている。 「本当に簡単。二人きりの時は、……璃玖(りく)って呼んで」