家に帰った後は、疲れて切っていて夕方まで寝てしまった。
 起きた頃にはお腹が空いていて、食材もないので何か食べに行くことにした。

「うーん……。何にしようかな」

 家から歩いていける距離にお店はほとんどなく、あると思ったら店休日だった。

「えー……休み」

 はあ……。休みなら仕方ない。
 
 とりあえずお店がたくさんある駅前に行くことにした。

「結構人いる……」

 駅前は夜ということもあり、賑わいを見せていた。 駅前には居酒屋などがたくさんあるため、仕事終わりのサラリーマンたちがうようよいる。

「一人だしな……」

 一人で入れそうな所なんて、あまりなさそうだ。

「どうしようかな……」

 料理なんてまともにしない私は、外食が多いから、一人だとなかなか困る。

 ウロウロとさまよっていたその時……。

「……花霞?」

 誰かに声をかけられた。

「え?」

 振り返ると、そこには……。

「あ、綾浜先生……?!」

 なんで先生がここに?

「奇遇だな。何してるんだ?ここで」

 先生は私に不思議そうに聞いてくる。

「先生こそ、なんで?」

「俺は腹減ったから、何か食べようと思って」