「いきなり声をかけてごめんね。
びっくりさせちゃったね」
ごめんねなんて、そんなそんな。
「琉衣くんが謝ることじゃないよ」
私が勝手に驚いて
椅子から転げ落ちそうになった
だけだから。
「それにしても僕の彼女は
驚き顔まで可愛いんだね。
フフフ」
「か…彼女……」
うわぁぁぁぁ///
その言葉、胸キュン地雷だよ。
いきなり、甘いこと言わないで。
いつ私の心臓が爆発しちゃうか
心配になっちゃうから。
「まだ僕と付き合ってることに
慣れない?」
「うん」
慣れないよ。
慣れる日なんて来るのかな?
カッコいい琉衣くんの隣にいるだけで
心臓がバクバクで
目が回りそうになっちゃうのに。
それにね、心配なの。
「私じゃ、琉衣くんと釣り合わないし……」
ボッチで陰キャでコミュ障で
教室にひっそりと佇む地縛霊なところ
琉衣くんと付き合ってからも
変わってないんだよ。
そんな私が本当に
琉衣くんの彼女でいいの?



