「べべべ…べんきょう……
 教えて…ほしい…です……」


小雪ちゃんが、緊張で固まってる。

言葉もたどたどしい。

フフフ、可愛い。
 

「じゃぁ
 僕の勉強机の前に座ってよ」


真っ赤な顔の小雪ちゃんは
コクコクと頷き

逃げるように
僕の腕から出てっちゃった。



はぁあぁぁ~。


小雪ちゃんを抱きしめてるの
気持ちよかったなぁ。


華奢なんだけど
女の子特有の柔らかさがあって

僕の腕の中で
ドキドキに連動するように
肩を震わせてくれていた。


ずっと抱きしめていたかったけど
ここはビシッと決めないと。


だって今からの僕は

苦手科目を教えてあげる

世界一カッコいい
家庭教師のお兄さんに

なりきらなきゃいけないからね。