私、ドキドキしすぎて
テンパりそうになってきた。
何しでかすかわかんない。
自分で自分が怖すぎる。
玄関ホールだけでも
5個は飾ってある
お高そうな壺たちを
パニック状態になって
割っちゃったら大変だし……
弁償できないし……
「わっ…私、帰ります」
「もう?
来たばかりなのに?」
「……うん」
「僕の部屋にも
あがってないのに?」
「……うっ……うん」
「僕が大好きな子を
このまま家に帰すと思う?」
ひゃぁぁ///
琉衣くん。ニコニコ笑顔すぎ。
一周回って、逆に怖すぎだよ。
「卒業遠足の時、僕は小雪ちゃんを
観覧車に閉じこめちゃったでしょ?」
「5回連続で乗ったね。観覧車……」
「僕の家に連れてきたのは
大好きな子を
自分の部屋に閉じこめたいから。
誰にも邪魔されたくないからね。
小雪ちゃんとの二人だけの時間」



