「翔真君、おはよ」
「はよ」
1年間、積極的に話しかけたとはいえ挨拶する時は毎回緊張する。それでも、挨拶を返してくれるのが嬉しくてドキドキしながら声をかける。
「あっ。そういえば翔真君って星川昴って人知ってる?」
「ああ。来週来るかもしれない奴だろ。アイドルの」
「知ってたんだ。意外…」
「意外で悪かったな」
少しむくれた翔真君が面白くて小さく笑った。