あれから数週間が過ぎた。


絢に連絡はしてみたけど、既読はつかないまま。


「なぁ。最近絢と連絡とってんの?」


青涼の溜まり場にある俺の部屋にズケズケと入ってきた葵。


散々人をボロカス言って殴りかかってきたくせに図々しい奴。


俺にも悪いところはあったとはいえ、あまりにも神経が図太すぎるだろ。


「無視かよ。だから嫌われんだよ」


…ほんとコイツはムカつく奴だな。


「うるせぇ。俺がどうしようと勝手だろ」


「あたしは別にあんたのことなんか気にしてない。絢の親友として、絢を心配してんのよ。勘違いすんなバーカ」


フンッと鼻で笑って俺の隣に腰を下ろす。

 
あっけらかんとしたこの性格が羨ましい。


「最近、絢と連絡取れないんだよ。ちょうどあんたの誕生日あたりからだったかな。なんかあったのかと思って。心当たりない?」