「…俺らが付き合い続けるためには、絢の両親に認めてもらわねーと」


現実的な問題はそこだよね。


昔から過保護なお母さんは、今でも遥輝のせいで私が倒れたと思っていて交際には反対すると思う。


遥輝は何も悪くないのに。


ちょっとくらいいいやって無理した私が悪いのに。


「あんな人に認めてもらう必要ないよ。もういいの。お母さんは私のことを何も分かってくれない人だから」


「んなこと言うな」


「だって…。お母さんは私の気持ちを無視するんだもん。私の人生は私のものだよ。お母さんの所有物じゃない。なのに、全部お母さんが決めたがる。変じゃん、そんなの」


私が誰を好きになるのも、誰と人生を過ごすのも、どんなふうに死期を迎えるのかも、全部私の人生。


どうしてお母さんに主導権を握られなきゃいけないの。