うぅ…










「大丈夫?」

「え?」

「梨香、俺がキスしたら

気を失っちゃったんだよね。

あーあ。もう少しで梨香が

俺のこと好きになってくれたのになぁ…?



「す、好きになんてならないです!」

「あれあれー?照れてる?

顔赤いよ?かーわい」

「か、かわいい!?

可愛くなんてありません!」

そう。私は可愛くない。

目が大きいわけじゃないし、

スタイルもよくない。

こんな私を可愛いなんて、

なんて変わった人だろう。

「えー。無自覚?

しかも鈍感だし。

なんかいろいろとヤバい…」








「ああ。気にしなくていいよ。

独り言だから。」

首をかしげていた私に秋人くんは

そう言った。

「と、とにかく帰って下さい!!」

「無理。」



…即答




「な、なんでですか?」

「え~。俺、保健委員だし?」














ガーン!







「そ、そうなんですね。はは。」

い、嫌だ!

私が保健室に行ったら、

秋人くんがいるかもってことだよね?

じゃあ、秋人くんと関わらない

っていうのは無理ってこと…!?

「ん。今、ガーン!っていう顔してた。

俺のこと、嫌い?」

「そ、そんなことは…」

「じゃあもっかいキスしよ?」

「それは…」

「OK?じゃあやるよ?」

「へ?ま、まっ!」

チュ






「んっ」

「やぁ…」

「なにそのかっわいい声。

ちょっと、理性がきかなくなりそう…」



キスをくりかえしながら

秋人くんは

甘い声で囁く。


「ん…も、う…む、り、です…」

「ダーメ。俺が満足するまで

やり続けるから。覚悟して。」


もう、本当は帰る時間なのに。

私たちは、保健室の

誰も見てないベッドで

こんなことしてる。

まただ。

離れたくないっていう気持ちになる。

なんで、君は私にこんな思いを

させれるのーー?

なんで、私はこんなことをされて

いるのーー?

これも全部 初めて秋人くんに会った日

から始まったこと。

ただ保健室で出会った先輩なんだ。

ただそれだけの関係なんだーー。