朝陽は子供を認知はするけれど、穂花とは離婚するつもりはないと茉里にきっぱりと告げる。
舞との面会方法や養育費について話し合い、決着を付けた。

朝陽と穂花は再び妊活を始め、二人の関係も少しずつ以前のように戻っていく。
夫婦が穏やかな時間を過ごしていたある日、朝陽のスマホに舞から「ママが倒れた」「どうしよう」と電話が来る。

急いで穂花と朝陽が茉里の家へ行くと、いつもと変わらない様子の茉里に出迎えられ呆然とする。

朝陽に母親の所に来て貰いたくて、舞がついた嘘だった。

ママを嫌いにならないでと朝陽に抱きついて泣く娘を見て、穂花は子供から父親を取り上げて、自分達の子供を産んでいいのか迷う。

 悩む穂花に、篠田は自分が離婚した理由を打ち明ける。

 篠田の話を聞いた穂花は、考えた末に朝陽と別れる決意をする。
 
 結婚記念日のやり直しに朝陽と横浜デートをした後、穂花から別れを告げた。

 朝陽は最後まで穂花を選ぼうとするが、親としての責任を果たしてと突き放す。

 離婚後、穂花は上司の篠田に妊娠している事を伝える。
 篠田は朝陽がまだ再婚していない事を教え、朝陽に話すべきだと説得する。

 頑なにひとりで産むという穂花に、朝陽とよりを戻すつもりがないのなら自分が穂花を支えていきたいと告白する。

 穂花が臨月を迎えた頃、篠田は朝陽に穂花が妊娠していること、自分がその子の親になりたいと思っていることを話す。

 朝陽は子供と穂花をお願いします、と頭を下げた。
 

 穂花は告白を断ったあともずっと傍で支えてくれた篠田に少しずつ心を寄せるようになる。


 六年後。

 あれからずっと、篠田は穂花と息子を支えてくれている。

 息子も篠田に懐いていて、三人で親子のような時間を過ごしていた。

 息子が独り立ちするまで再婚を考えるつもりはなかった穂花だが、四十歳を目前にもうひとり子供を産めるなら篠田の子供が欲しいと切望するようになり、その気持ちを篠田に告げた。

 今、穂花は妊娠六ヶ月。篠田との子供を妊娠している。
 
 朝陽の子供と遊んでいる篠田を見て、穂花は心から幸せそうに微笑んだ。