能ある彼女は敏腕社長に捕獲される

東郷のお嬢さんと別れて会社に戻って社長室へと向かったら、
「遅いぞ、どこまで飯を食いに行ってたんだ?」
と、社長に言われた。

「東郷のお嬢さんに会ってたんですよ」

私がそう言い返したら、
「…何かされたのか?」

社長は聞いてきた。

父親に続いて娘もきたとなれば、社長も聞かずにいられないのだろう。

「“父親がすみませんでした”って謝ってきました」

私は答えた。

「ああ…」

「大変ですね」

どこかホッとした様子の社長に向かって、私は言った。

「それはどう言う意味だ?」

そう聞いてきた社長に、
「父親にいろいろと決められて、東郷のお嬢さんは大変ですねと言ったんです」
と、私は答えた。

「そうだな、彼女には心の底から同情する」

社長は言った。