魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

遅くなってしまったけど……やっと気づくことができた、自分の気持ちを。


「……わ、私も、です」


い、言えたっ……。


口に出せただけで、よし……!と満足している自分がいた。


だけど、なぜか夜明さんは固まったまま動かない。


「……ん?」


ちゃ、ちゃんと伝わらなかったのかもしれない……。


そうだよね……はっきり言葉にしないと。


「夜明さんがいない人生は……もう、考えられ、ません」


小さく息を吸ってから、もう一度口を開く。


「夜明さんと、ずっと……一緒に、いたいです」


好きな人に気持ちを伝えるのって……こんなにも、緊張するんだ。