魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

それと同時に、そんな顔をさせていることへの罪悪感に襲われる。


「女神だからではない」


そっと肩に手を伸ばしてきた夜明さんは、そのまま私を抱きしめた。


ためらいがちな手つきで、背中に腕を回される。


「愛してるんだ。鈴蘭というひとりの人間を。お前がいない人生なんて……もう考えられない」


夜明さんの苦しそうな声色から、震えている体から、痛いくらいに気持ちが伝わってきた。


とめどない愛情が、触れ合っている箇所から流れてくるみたいに。


夜明さんはいつだって……全身で愛を伝えてくれる。


私だって……。


恥ずかしいけど、この気持ちを伝えたい。