魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~



改めて、強くそう思った。


「余計なことは言わなくていい」


夜明さんは恥ずかしいのか、司空さんを睨みつけていた。


「ふたりで話している最中だ。席を外せ」


「ふふっ、失礼いたしました。わたしは外で待っていますね」


司空さんは笑顔を残して、リビングから出ていった。


わざわざ教えてくれるなんて……司空さんも、夜明さんのことがすごく大切なんだなぁ……。


ふたたびふたりきりになり、夜明さんは相変わらず神妙な面持ちで私を見ている。


「鈴蘭。……もうひとつ、謝らなければいけないことがある」


まだ……何か、あるのかな?


私は、謝られるようなことをされた覚えはない。