魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

いつだって、夜明さんは私の全部を包み込むような大きな愛情を注いでくれている気がしていた。


それが気のせいではなくて、本当にそうだったんだと知って……安心したんだ。


きっと私の何を知っても……夜明さんは受け入れてくれるんだって。


それに……。


「夜明さんが守ってくれて……私はすごく、救われました」


みんなに記憶を見られてしまったのは恥ずかしいけど、夜明さんは私を守ろうとしてくれたんだ。


夜明さんがいなかったら……今頃ブランを侮辱した冤罪をかけられていたに違いない。


「鈴蘭様、私からもひとつ」


……え?


いつからいたのか、キッチンのほうから司空さんが歩いてきた。