魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

そんなものがっ……?


私はじっと右藤さんを見つめて、次の言葉を待った。


「女神の能力が目覚める条件は……真実の愛を手に入れることだと……」


ドキッと、心臓が大きく跳ね上がった。


真実の、愛……。


思い当たる節がありすぎて、顔がぼぼっと赤くなる。


「鈴蘭様、まさか……」


「い、言われてみれば……」


そうだ……私は……。


「夜明さんが好きだと自覚した途端に、体に異変が……」


ずっと、どうして今能力が目覚めたんだろうって思っていたけど……能力が目覚める条件が真実の愛なら……納得がいった。


「「まあ……!!」」


ふたりは私を見ながら、顔をぱああっと明るくさせた。