今から夜明さんのお家に行くのかと思うと、ひどく緊張してしまう。
夜明さんのご両親に……嫌われてしまったらどうしよう。
もちろん、夜明さんのご両親だから、きっといい人に違いない。
ただ……私はいろんな人に嫌われて生きてきた人間だから、どうしても嫌われることを考えてしまう。
こんなことを思うのは、夜明さんにも、ご両親にも失礼だってわかっているのに……私みたいな人間が、温かく受け入れてもらえる未来を想像できなかった。
それに……向こうには、左藤さんと右藤さんもいないんだ。
「鈴蘭様、ご安心ください。不安に思われることは何もありません。もちろん、私たちもお伴いたします」
「えっ……!」