魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~


たとえ、黒闇神家を敵に回してでも……。


「女神の捜索に一番力を注いでいた白神も……まさか自分が手放した相手が女神だったとは思わなかっただろうね」


……確かに、それはそうだな。


御愁傷様と、心の中で嘲笑ってやった。


「あー……でも、なんか全部納得がいったよ」


は?


「鈴ちゃんは……あの黒闇神夜明を落とした相手だもんね。夜明は、女神くらいじゃなきゃ落とせない」


百虎も、俺と似たようなことを思っていたらしい。


多分百虎妹も司空さんも、みんな思ってる。


「別に、鈴蘭が女神だろうがなんだろうが、どうでもいい」


夜明さんだけは、低い声で反論した。