魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

百虎妹自身も、何が起きているのか受け入れられていない様子だった。


困惑した表情で、口を開いた百虎妹。


「女神が、黒闇神に取られたって……」


 


俺たちは半信半疑の状態で、とにかく走って寮に向かった。


この学園で一番安全なのは自室だから、夜明さんはきっと寮に戻っているはず。


ラウンジに入ると、呑気に飯を食っている百虎と司空さんがいた。慌てている俺たちに何があったのか追求してきたから、事情を話してふたりも一緒に夜明さんたちの部屋に向かった。


そして――今に至る。


本当に、鈴蘭は女神の生まれ変わりだった。