魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

ああくそ、わからないことだらけだ……っ。


とにかく、夜明さんに余裕があったのは、全部お見通しだからで、すでに先回りしているのかもしれない。


夜明さんがいるなら安心とはいえ……俺も向かおう。


鈴蘭に何かあったら……そう思うだけで、じっとなんてしていられなかった。


「おい出来損ない!!︎」


俺は百虎妹にも、声をかけた。


「一応、鈴蘭はブランの食堂にいるらしい……!」


こいつが教えてくれなかったら、これは知らなかった情報だし……俺は借りは作らない派だからだ。


百虎妹も行くつもりなのか、走りながら俺のうしろをついてきた。


ブランについて、俺たちはすぐに食堂に向かった。