魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

「もちろんだよ」


即答してくれた百虎さんに、私の暗かった気持ちは一気に明るくなった。


「よかった……」


私は、いつも与えてもらってばかりだったから……私だって夜明さんに何かしたいって、ずっと思っていた。


「私、夜明さんのために、何もできなかったので……少しでも力になれるなら、これ以上に嬉しいことはないです……」


恐ろしい力だと勝手に思っていたけど……この力は夜明さんのために、大切な人たちのために使いたい。


「鈴ちゃん……」


みんなが、なぜか静かに私を見つめている。


「でも……こ、こんな急に髪色が変わったら、不気味ですよね……」


あははと、乾いた笑みがこぼれた。