魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

さっきも、一時的に校内が騒がしくなるって言っていた……。


ただでさえ夜明さんに守られてばかりで、迷惑しかかけていないのに……私はまた、夜明さんの手を煩わせてしまった。


「いいえ、それは違います鈴蘭様」


うしろでじっと話を聞いていた司空さんが、前に出た。


「むしろ、女神の生まれ変わりが黒闇神家にいてくだされば……夜明は魔族の王子として、より名声を得ることができます」


……え?


「女神の生まれ変わりを娶るということは、英雄になったも同然です」


「ほ、本当ですか……?」


私と婚約をしたことで……夜明さんにも、利益があるの……?


「私……夜明さんの役に、立てますか……?」