魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

「ブランはね、特に女神への信仰心が強かったんだ。その女神が、ノワール側……いわゆる夜行性側に回ってしまったから、ブランの生徒たちは嘆いていたんだよ」


そういうことだったんだ……。


「一方でノワールは、信仰心がないってわけではないんだけど……あまり生まれ変わりの存在を信じているやつがいなかったんだ。でも……鈴ちゃんが生まれ変わりだって聞いて、納得したよ」


どうして納得したのかはわからない上に、私もどうして自分が選ばれたのかわからない。


選ばれたって言い方が、正しいのかどうかも。


ただ、今一番不安なのは……。


「私……これからもっと、夜明さんに迷惑をかけてしまうんでしょうか……」