魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

そういえば……千年に一度現れるとか、曖昧な部分が多かったから、信ぴょう性も薄かったのかもしれない。


「さっき、ブランにいたんだよね?」


「は、はい……」


「ブランのやつらは騒然としてたでしょ?」


百虎さんの言う通り。私が女神の生まれ変わりが忌々しい存在なんじゃないかと誤解するほど……異様な空気が流れていた。頭を抱えている人や、顔を青くしている人も多かったから。


「政治的な話になるけど、魔族は夜行性と昼行性で派閥がわかれてる。長い間昼行性が政権を握っていたんだけど、今は夜行性側が政権を握ってる状態なんだ」