魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

食堂で見たあの能力……一瞬にして、私の過去が映し出された。


夜明さんはあの記憶を、一体いつ見たんだろう……。


記憶はネックレスを失った時までだったから、婚約を申し込んでくれた前に見たのかもしれない。


私のことを全部知っている夜明さんが先生のことを知っているのも、当たり前のことだった。


「そいつに関しては行方が判明している」


……え?


先生の……?


「あの学校で、パワハラにあっていたらしく、疲弊していたそうだ。教師を解任になった後、運命の相手と出会い結婚したらしい。今は幸せに暮らしている」


そう、だったんだ……。


先生……幸せに暮らしているんだ……。


よかったっ……。