魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

こいつと過ごした全ての日々が陰っていく。俺は一体、こんな女にどれだけ無駄な時間を費やしてしまったんだろう。


鈴蘭が女神なら……こいつは悪魔のようだ。


「残念だったわね……黒闇神様よりもあんたがいいって言ってくれるような女、自分から手放しちゃって」


「……」


「あんなもの好き鈴蘭だけよ。まあ、結局黒闇神様に取られちゃったけど」


俺はもう耐えきれず、目を瞑った。


精神を集中させ、ありったけの怒りを込める。


「ルイス様……!!︎」


俺が能力を発動しようとしたことに気づいたのか、ブランの副級長が駆け寄ってきた。


一応幼なじみであり、弟のような存在。