その上……一度はブランにいた鈴蘭を、ノワールに追い出したのは俺たちだ。
敵に塩を送るどころの話ではない。
それに、俺を含めて率先して鈴蘭を虐げていたものもいるだろう。
それがもし親にでもバレたら……勘当されてもおかしくない。
それほど魔族にとって、女神の生まれ変わりは絶対的な存在であった。
俺も、もし祖父がこのことを知ったら……。
一族から追い出されるかもしれない。
騒動の中、黒闇神が鈴蘭を連れて食堂から出ていこうとした。
待てっ……!
鈴蘭は……俺の――。
「――鈴蘭!!」
自分でも驚くくらいの大きな声が出た。
敵に塩を送るどころの話ではない。
それに、俺を含めて率先して鈴蘭を虐げていたものもいるだろう。
それがもし親にでもバレたら……勘当されてもおかしくない。
それほど魔族にとって、女神の生まれ変わりは絶対的な存在であった。
俺も、もし祖父がこのことを知ったら……。
一族から追い出されるかもしれない。
騒動の中、黒闇神が鈴蘭を連れて食堂から出ていこうとした。
待てっ……!
鈴蘭は……俺の――。
「――鈴蘭!!」
自分でも驚くくらいの大きな声が出た。

