魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~


「鈴蘭が思ってるような呼び出しじゃない。どうせ女だろ」


え? お、女……?


「まあね。さすがに女の子の呼び出しを断るわけにはいかないからさ」


あ……そ、そういうことかっ……。


多分、告白のお呼び出しに違いない。


嫌がらせじゃなくて、よかった……。


ちゃんと応じてもらえて、女の子も嬉しかっただろうな……。


で、でも、告白されたってことは、返事はどうしたんだろう?


ちょっと気になるけど……人の恋路にあんまり踏み込んだら悪いよね。


「百虎さんは優しいですね」


そう伝えると、なぜか百虎さんは驚いた表情をした。


うしろにいる雪兎さんは、呆れたようにふたたびため息をついた。