魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

抱きしめてもらえるのは、役得だし……。


「逃げる手段を探さないといけませんよね……」


別に、それはもうちょっと後でいい。


今は鈴蘭の体温を、ひとりじめしたかった。


「あっ……そうだ……!」


何か思い出したように、声をあげた鈴蘭。


「夜明さんが、私に能力をかけてくれたんです」


「夜明さんが?」


「どこにいても……助けを求めた時に、夜明さんに届くって言ってました」


夜明さん、契約までできたのか……あの人、なんでもできるなほんと……。


念じるように、目をぎゅっと瞑った鈴蘭。


それから、本当に数分もしないうちだった。


体育館倉庫の扉が、吹き飛んだのは。


「鈴蘭……!」