魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

そう言えば、鈴蘭はもう一度俺を抱きしめてくれた。


「大丈夫ですよ。きっと助けが来ますから、こうして待ちましょう」


このままでいられるなら……助けなんて、来なくてもいいかもしれない。


一瞬、そんな頭のおかしなことを思うくらいには――俺はとっくに、こいつに惚れていた。


正直、前から気づいていたはずだ。


でも、鈴蘭は夜明さんの婚約者。想ったって不毛なだけ。


だから、自分の気持ちにずっと、見て見ぬフリをしていたのに……。


もう、隠せない。


これ以上――この気持ちに蓋はできなかった。


別に俺と同じ気持ちになってほしいなんか言わない。