魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

この笑顔が自分だけに向けられているのかと思うと、それだけで無性に泣きたくなった。


……そうか。


「だから……雪兎さんは、ずっとそのままでいてください」


こいつが求めてくれるなら……少しは価値が、あるのか。


……そう思っても、いいのかな。


「俺……役に立たないけど」


「ふふっ、何言ってるんですか?」


鈴蘭が笑うだけで、周りに花が咲きそう。そんなファンシーなことを思うくらい、可憐な笑顔だった。


「雪兎さんはいつだって私を助けてくれるじゃないですか」


……いつ助けたんだよ。


こいつは、ほんとに……。


切なくなるくらい、バカだな。


「寒い……」