魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

ひとつだけわかるのは、私が知らない何かがあるということ。


「あのっ……」


話したことはないクラスメイトだったけど、私はじっとしていられず、思い切って声をかけた。


女の子たちはびっくりしたのか、目を見開きながら私を見ている。


「は、はい……! なんでしょうか……!」


ど、どうして敬語なんだろうっ……。


って、今はそんなこと考えてる場合じゃない……。


「呼び出しって、一体どういう意味なんでしょうか……?」


「え……ご、ごめんなさい、聞こえてましたかっ……」


「い、いえ、こちらこそ勝手に聞いてしまってすみません……!」


「い、いや、女神様が謝ることじゃ……」