魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

 夜明さんを安心させたくて、笑顔で答える。


「そうか……ならいい。何かあれば、遠慮せずにいつでも言うんだぞ」


 夜明さんは私の性格をわかって、いつも優しくそう言ってくれる。


 本当に、優しい人……。


 ずっと……夜明さんのそばにいたいな……。


 心の中でそう思った自分に恥ずかしさが溢れて、顔が熱くなった。


「鈴蘭? どうした? 顔が赤いぞ。やはり何か……」


「い、いえっ……何もありませんっ……!」


 ブンブンと首を横に振って否定すると、夜明さんは「そうか?」と言いながらそれ以上は追求しないでくれた。


 


 翌日。いつものように、みんなで登校する。