魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

「人間離れの美貌も、女神だったからなのかもしれないな……」


さっき……あんまり視線を感じなかったのは、もしかしたら、夜明さんが牽制してくれていたからかもしれない。


夜明さんがいなくなった途端、すごい視線を感じる……。


こんな派手な髪色と目の色だったら……目立つのも無理はない。


「鈴蘭、おはよう……」


いつものように、美虎ちゃんが駆け寄ってきてくれた。


美虎ちゃんは、いつも通りだ……。


「お、おはよう!」


笑顔を向けて、心の中でありがとうと伝える。


美虎ちゃんも、やっぱり優しいな……。


いつも通りに振るまおうと、授業が始まるまで雪兎さんと美虎ちゃんと3人で話していた。