魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

登校時間真っ只中だから、生徒の姿も多く、いつも以上に視線を感じた。


だけど、思っていたほどではなく、少し安心する。


ブランの時の騒動がトラウマだったから……あんな騒ぎがノワールでも起こってしまうんじゃないかって不安だった。


杞憂だったかな……。


いつも通り夜明さんが教室まで送ってくれる。


「また昼休みにな」


「はいっ……」


笑顔を残して、自分の教室に行った夜明さん。


途端、四方八方から視線を感じた。


え……?


みんな……好奇の目で私を見ている。


「女神って……本当に存在したのか……」


「綺麗な人だとは思ってたけど……まさか女神だったとは……」