魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

私が知らないところで何かお話ししたのか、百虎さんと雪兎さんに向かってそう言った夜明さん。


「雪兎、教室にいる間は、お前に任せる」


「はい。必ず守ってみせます」


雪兎さんは真剣な表情で、そう返事をした。


結局、皆さんに迷惑をかけてしまうのは避けられない。


「お前も、ちゃんと守られてろよ」


だけど……今はごめんなさいじゃなくて、お礼を言いたい。


申し訳ない気持ちがあるから、ついごめんなさいと言ってしまいたくなるけど、それじゃあ皆さんにも失礼だと思った。


私はできるだけ、迷惑をかけないように、勝手な行動をしないようにしよう。


「ありがとうございます、雪兎さんっ……」