口に出すのも、恥ずかしいっ……。


「……そうだな……」


……あれ?


どうして夜明さん……頭を抱えているんだろう……。


「まさか現代にここまで純粋なやつがいるとはな……」


「え……?」


「……いや、変な質問をして悪かった」


夜明さんの反応に、ますます疑問は膨らむばかり。


「お前は何も考えず、俺の隣にいてくれ」


わからないけど……いいのかな……?


「何も急かすつもりはない」


そう言って、優しく頭を撫でてくれた夜明さん。


そのまま、そっと抱きしめてくれた。


「おやすみ、鈴蘭」


耳元で囁かれた甘い声は、まるで魔法をかけるように私を眠りへと誘う。


夜明さんの温もりに包まれながら……私は心地よい眠りについた。