髪は濡れたままで、無造作にタオルで拭いている姿にドキッとした。


お、お風呂上がりさえさまになるなんて……。


「疲れただろう。2日間も母親の世話をさせて悪かったな」


せ、世話なんてっ……いろいろとしてもらったのは私のほうだ。


「いえ……! とても楽しかったです……!」


夜明さんのお母さんは本当に優しくて、いろんなスイーツを食べさせてくれたり、お洋服を着せてくれたり、私のことをたくさん可愛がってくれた。


月に一度は遊びにきてねと言われて、すごく嬉しかったんだ。


本当に……もうひとり、お母さんができたみたいで……。


「そうか。ならよかった」


夜明さんは微笑みながら、私を抱えた。