顔色は少し穏やかになり、口調も落ち着いていた。


「本当にできるんだろうな……?」


「はい。おまかせください」


この人は、利用価値のあるものに対してはそれ相応に接する人だ。


「もしできなければ……お前はもう、白神家にはいられないと思え」


勘当宣言とも取れるその発言に、背筋が凍る。


白神家から追い出されるなど……絶対にあってはならない。俺は白神家の次期当主、白神ルイスだ。


鈴蘭を取り戻し……ふたたび白神家を、魔族の頂点へと導いてみせる。