魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

一体そのおいぼれた体のどこにそんな力があるんだと思うほど、力強く机を叩いた祖父。


「女神をみすみす手放して、あまつさえ黒闇神に奪われるなど……どういうことだ!!︎」


声を荒らげ、叫ぶように怒鳴った。


……わかっている。


俺は……愚かだった。


鈴蘭を信じてやれなかった……その点においては、100パーセント俺に非がある。


だが……ブランの生徒全員が、星蘭に騙されていた。


あの女が……あまりにも人を欺くのがうまかったんだ。


「この場を借りて、少し弁明させていただきたいのです」


「言い訳など聞かぬわ」


俺に背を向けた祖父に、歯を食いしばる。