私の学校生活の話や、夜明さんとの話を聞いてくれて、話しをする私を微笑ましそうに見守ってくれたおふたり。


優しい眼差しを向けられて、つい話しすぎてしまった。


「ああ、そうだな。客室を借りる」


立ち上がった夜明さんを見て、私も席を立つ。


「何言ってるの? ふたりで寝るんでしょう?」


えっ……?


当たり前のようにそう言ったお母さんに、びっくりしてしまった。


ふ、ふたりでっ……?


「別々に決まってるだろ」


「婚約者同士なら、一緒に寝るのが普通よ?」


お母さんは、にっこりと口角を上げていた。


「客室は今日はもういっぱいなの~。ごめんねぇ」