魔王子さま、ご執心!③~魔王子さまの寵愛はもう止められない~

ラフにも、鈴蘭の警備にあたってもらう。


なんとか話がまとまってよかった。これで、ひとまずは通学しても問題ないだろう。


明後日からは様子を見て、鈴蘭のペースで通わせよう。


ふぅ……と息をついた時、扉をノックする音が聞こえた。


「失礼いたします」


鈴蘭の世話係の声。風呂から戻ってきたらしい。


扉が開いて、視界に映った姿に俺は目を見開いた。


あまりにも可愛らしい姿の、鈴蘭がいたから。


いや、鈴蘭が可愛いのはいつものことだ。可愛くない時なんて一秒もない。


だが、普段は着ないだろう少し派手な色合いのドレスを身に纏っていて、髪も綺麗にまとめられている。